PSYCHO-PASS

今回はアニメのPSYCHO-PASSを紹介します。

PSYCHO-PASSは間も無く新作映画が公開されるなど、長いシリーズになっています。

TVシリーズだけでなく、映画もありそれぞれが繋がっている物語になっています。

今回はそれぞれのシリーズの感想を。

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全てが完璧第一期

シリーズ最初の作品ですが、このTVシリーズの第一期が素晴らしい出来なんです。

何が素晴らしいかと言いますと、ストーリー構成が素晴らしいです。

PSYCHO-PASSは複雑な世界観と設定があるのですが、当然最初視聴者も殆ど分からないまま観る訳ですが、まず最初の第一話で視聴者と同じようにこの世界の事を良く分かっていない新人監視官のヒロイン・常守朱監視官を使って、ちょっとでもPSYCHO-PASSの世界観を分からせようとするところから上手いです。

それ以降も視聴者にPSYCHO-PASSの世界を徐々に分かってもらうようなエピソードを入れて、慣れてきたところで第一期最大の敵が絡んでくるエピソードを出して完全に視聴者を取り込むような構成が本当に上手いです。

他にも第一期は登場人物が凄く魅力的でバランスが良いです。主人公の狡噛さんは勿論の事、ヒロインの常守朱ちゃん、ベテラン刑事の征陸のとっつぁん、ムードメーカー的なカガリくん等、刑事課一係の面々は全員が魅力的で、さらにチームとしてのバランスも本当に良いです。

やっぱりこういうチームには尖った人だけでなく、教育係やムードメーカー的な人とかもいないと魅力半減ですからね。そういう部分でも第一期の一係は素晴らしいです。

とにかく第一期は本当に面白くて、その世界観に引き込まれます。

色々あるPSYCHO-PASS2

続いてPSYCHO-PASS2の感想ですが、2は率直に言って「面白くなくはないけど、なんか色々と思う事がある」そんな感想です。

ここでは色々と思った事を上げてみたいと思います。

新・公安局刑事課一係の面々

第一期から引き続き登場の朱ちゃん、宜野座さん、弥生さんは良いです。

問題は2から登場のメンバーです。

雛河くん。

特に目立った印象ないです。気になるのは何故声優さんが第一期最大の敵・槙島と同じ櫻井さんなのかという事くらいでしょうか。何かあるのか？

東金朔夜執行官

マザコン執行官。後で詳しく。

霜月美佳監視官

第二期の問題はこの子です。

何というか第二期ではただただエリート意識の高い生意気で朱ちゃんに妬みを持っているキャラにしか見えなかったです。（実際そういう印象にしたいのだろうと思いますが）

その後の劇場版や第三期を観ると、うるさいヒステリーなところはありますが、自分なりの正義を持って成長しているのが伺えて、加えてちょっとしたギャグメーカー的なキャラになっていて悪くないのですが、第二期時点ではちょっと個人的には印象最悪キャラでしたね。

もうちょっと何とかならなかったのかなと。

そんな感じで、二期からの新キャラがイマイチだった上に、チームとしてもムードメーカーや教育係的なキャラも皆無だったので、なんか全体的な印象も悪かったですね。

というか朱ちゃんの成長と凄さを見せたかったのか、朱ちゃん個人が優秀すぎる描写が多かったです。

無能過ぎる一係以外の公安局刑事課

ストーリー的にシビュラシステムの悪・欠陥を暴くというのがあるとはいえ、あまりにも一係以外の刑事課の行動が無能過ぎです。

小物過ぎる悪人と悪人を善にしようとする描写

ここで東金朔夜と東金美沙子の話を。

この二人を最終的な一番の悪にしたいようなのですが、どうもやってる事が小物過ぎて、イライラするだけでした。

そして第二期の事件の中心人物の鹿矛囲（カムイ）も、第一期の槙島に遠く及ばず全く魅力を感じない悪役キャラで、それでいて何か最後は東金親子が出てくる事によってちょっと良い人ぽい雰囲気で終わるのも何かしっかりこなかったです。あれだけの人を犠牲にした犯罪者なのに。

こんな感じで第二期は別にそこまでつまらなくはないのですが、終始なんか腑に落ちないというかイライラするというかそんなシーンが多かったですね。

微妙なPSYCHO-PASS3

微妙というのはTVシリーズの第三期だけだと正直評価し辛いのです。

というのもTVシリーズの第三期だけだと1番大元の悪との決着がついていないですし、めちゃくちゃ続きが気になる終わり方になっているからです。

要はPSYCHO-PASS3はTVシリーズの後に上映された劇場版を観ないと完結しないので、TVシリーズだけだと何とも微妙な感じなのです。

一応、個人的にはPSYCHO-PASS3は劇場版を合わせると割と私は好きな作品なのですが。

さらに微妙なのは、例えばTVシリーズの1・2と観て、順番的に次は3を観ると、結構な人が？？となるのではないでしょうか。

というのも第三期の一係のメンバーがほぼ総入れ替え（雛河くんと志恩さんはいますが）な上に朱ちゃんが何か拘留中だし、宜野座さんと狡噛さんと第二期に出ていた須郷さんが外務省行動課というところの所属になっているしで、何がどうなったと混乱する事間違いなしです。

つまり第三期を理解するには第二期の後に上映された劇場版を観ないと良く分からない上に第三期を観た後にさらに第三期の劇場版も観ないといけないのです。

私はPSYCHO-PASSシリーズをU-NEXTで一気に観れる環境だったので、あまり気にならなかったですが、これリアルタイムでTVシリーズを追っかけていた人で第三期の前の劇場版を観ないで第三期のTVシリーズを観て、さらに第三期のあの終わり方を観てどう思ったのでしょうか。

個人的には第三期はそれなりに面白いと思っていますが、この映画ありきのシリーズ構成は正直どうなのかと思ってしまいます。

続いては第三期の中身で気になった事を上げてみたいと思います。

PSYCHO-PASSぽくない

第三期はとにかくPSYCHO-PASSぽくないです。

登場する悪い奴らの殆どが犯罪係数が低く、ドミネーターがほとんど活躍しないのです。

さらに主人公の慎導灼が普通じゃない能力の持ち主で、メンタルトレースという能力があり、被害者や犯人になりきって現場の状況などを捜査できてしまい、そのせいでこれまでシリーズはSFの皮を被った昔ながらの刑事物だった雰囲気が、第三期では特殊能力を使った刑事物みたいになっていて、これも第三期がPSYCHO-PASSぽくない要因の一つです。

ただ個人的には第三期は第二期よりも好きです。

それは一係のチームとしては第二期よりも遥かに雰囲気良いですし、第二期ではあれだけ嫌な役だった霜月監視官がガミガミうるさいながらも割りと良い上司（課長）になっていたり、第一期から出ている志恩さんが大活躍して、シリーズ通して初めて自分の本音を吐き出してくれるので、志恩さんの活躍を観る為だけでも第三期の劇場版を観る価値ありです。