機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
今回は鉄血のオルフェンズを観たのでその感想です。
鉄血のオルフェンズは第一期に関しては録画して観てました。
第二期に関しては気づいたら始まっていたので録画もせずにたまに観れる時にちょっと観てたという感じなのですが、最終回は観る機会があったので観ていたら、何かとんでもない事になっていて、その終わり方に唖然としたのを覚えています。
なので第二期に関してはほぼ初見みたいなものです。
分かりやすくて青臭くてカッコ良い(一期は)
第一期は久しぶりに観直したわけですが、Gのレコンギスタの後に観たせいか非常に分かりやすかったですね。
そして主人公の一人のオルガは青臭いところはありますが、普通にカッコ良かったです。
初見で観た時も思いましたが、最初の導入部分の若者を置いて逃げ出した大人を平然と殺すシーンは中々衝撃的な導入です。
多分、私が若かったら(20代後半から30代くらい)鉄華団の面々やオルガ、三日月の考え方に、青臭くて若者の暴走気味なところにちょっと反感を覚えたかもしれないですが、この歳になって観ると、青臭くてちょっと恥ずかしくなりますが、頑張って生きてるなと見守ってやりたくなります。
第一期は目的も分かりやすくて、物語の進め方もロードムービー的な部分もあって迷子にならずに楽しめました。第一期は・・・
色々と思うところがある第二期
問題は第二期です。
ここからはネタバレ満載の感想になるので観てない方はお気をつけください。
とりあえず一つ一つ個人的に思った事をあげていきます。
どうしたマクギリス
マクギリスは第一期ではライバル的な感じで登場して、途中から自分の野心の為に色々と謀略を練って行動をして、第一期の最後では仲間だったガエリオを殺すわけですが。
まあ何と第二期では殺したはずのガエリオが生きているという。
それまでは用意周到に事を運んでいたのに、何故最後キッチリと殺して確認しなかったのかと。
まあMS戦をしている中で死んだかどうか確認するというのは、絵面的にカッコよくないですから、そこは良いとしても、何か第二期に入ってからは良いとこなしな感じが否めませんでした。
何者だラスタル・エリオン
第二期でギャラルホルン内でマクギリスに対立するアリアンロッド艦隊の総司令官で最終的に話をまとめる重要人物なんですが・・・
第二期になって突然現れて、凄い有能な人物で部下からの信頼も厚いみたいに言われています。
劇中ではそういう人物評のように部下達が言っているのですが、個人的には上記のような人物に見えなかったんですよね。
何か部下が言ってるだけで、実際にそういう有能さを感じさせる描写が乏しく感じて、確かに悪い奴ではないのだろうと思うのですが、最終的にまとめあげる程の人物には見えなかったです。
そのせいで最後も何か漁夫の利のようで、それでいて悪い奴ではないけど善人には見えなかったので最後の終わり方がスッキリしない原因の一つでした。
その死に方で良いのか問題
個人的に一番の問題はこれです。
鉄血のオルフェンズはかなり主要人物が死ぬというか、主人公の二人(三日月・オルガ)も死にます。
別に主要人物が死ぬのは良いのです。問題はその死に方です。
主要人物が死ぬという意味では、富野由悠季監督も容赦なく殺していきますが、富野監督の場合は皆殺しエンド以外では意味のある死に方を描いている感じがするのでまだ個人的には許せます。
意味のある死に方というのは、何でしょうか例えば「誰かを庇って死ぬ」とか「死ぬ事によって何か変革をもたらす」とかそういう死です。
ですがオルフェンズの場合は、どうもそういう感じが薄い死が多い気がしました。
まずはタービンズの面々。
タービンズが所属しているテイワズは所謂任侠団体のような組織なので、同じ組織内の連中から嫉妬を買って内部抗争になるのは分ります。
なのでタービンズのリーダーの名瀬やアミダが死ぬのはまだ許せますし、陥れる為の策略は多少強引さを感じつつも死に方には納得出来ます。
問題はラフタです。
タービンズのリーダーの名瀬とアミダの死後、とりあえずは騒動が一段落したと思った所でMS戦とか戦闘とかと全く関係のないところでヒットマンによって射殺されるという、何とも後味の悪い殺され方をされます。
MSパイロットならせめて昭弘を戦闘中に庇って死ぬとかにして欲しかったかなと。
更にこの辺の話が納得出来ないのが、タービンズの失脚を画策したテイワズのナンバー2といわれるジャスレイという奴の小物感が強すぎて、何でこんな奴のせいで死ななきゃならないの感がめちゃくちゃあったからなんでよね。
最後はオルガです。
オルガに関しては、滅亡に向かっているマクギリスと手を組んでしまった時点で良い未来は想像出来なかったので、覚悟はしてたのでショックはそれ程ではなかったですが、やっぱり死に方ですよね・・・
また戦闘ではなく襲撃にあって命を落とすという・・・
でオルガが死んだ時点で三日月も死ぬだろう事まで予測出来てしまいます。
これは第一期を楽しく観て鉄華団に思い入れがあった若者視聴者は、第二期を観てどう感じたのかと気になります。
とにかくオルフェンズの第二期は色々と思う事があるシリーズでした。
機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズは、第二期は色々と思う事はありますが、ストーリーは面白いとは思いました。
ただしガンダムでなければ。
任侠的な話を織り交ぜたただのSFアニメならここまで思う事もなかったと思いますが、一応はガンダムという冠がついてますからね。
どうしても過去のガンダムシリーズを観てた人達はガンダムらしさを何処か求めてしまいますから。
そういう意味では第二期に関してはもう少しガンダムぽいところを観せて欲しかったなと思う作品でした。