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機動戦士ガンダムAGE


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機動戦士ガンダムAGE

今回はアニメのガンダムAGEを見直したのでその感想です。

ガンダムAGEはTV放映時に一応観てました。

その当時観た最初の感想は「何か絵が子供ぽい」「敵は異星人?」「AGEシステムって」といった感じでした。

そのうち敵に関しては後々正体が分かっていくのですが、他の部分は何か最後まで馴染めなかったです。

一応は最後まで観た記憶はあるのですが、そんな第一印象だったので、中身に関してはそこまで気合入れて観ていなかったので細かい部分はあまり覚えていません。

なのでガンダムAGEに関しては観たけど非常に印象の薄い作品でした。

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観直してみた

リアルタイムでは何となく観ていただけだったので、改めてしっかり観直してみました。

ガンダムAGEはこれまでのシリーズにはない、主人公が交代する(三世代)という作品です。

それではそれぞれの各編の感想を。

第一部フリット

フリット編は導入部という事もあってか、何か手探り状態の内容に感じました。

絵柄やAGEシステムの設定をみると明らかに子供向けを意識して作っているのが分かります。

ちなみにAGEシステムとは敵との戦闘データを常に収集し情報を集める事によって、新装備の設計図をシステム自体が作り上げるというもの。

これは話だけ聞くとファーストガンダムにもあった学習型コンピュータと似てますが、問題はデータを収集する事ではなく、それを元にして武器の生成もコンピュータが自動で行い、しかも割とあっという間に武器が出来てしまうという、ちょっとしたドラえもんの四次元ポケットやタイムボカンシリーズのびっくりドッキリメカ的なシステムなのです。

まあこの辺の設定は本当に子供向けですね。

その一方でやはり従来のガンダムファンも繋げ止める為に、これまでのシリーズにあったようなエピソードを盛り込んできます。

それが主人公フリットとユリンという少女の出会いです。

ユリンという少女は民間人でありながらXラウンダーという能力を持って登場します。

Xラウンダーとは簡単に言うと、ガンダムシリーズお馴染みのニュータイプ能力みたいなものです。

フリットはユリンとの出会いによって自身もXラウンダーとしての能力に目覚めますが、ユリンは敵にその能力に目をつけられ戦場に駆り出されてフリットを庇って死んでしまいます。

死に方こそ違いますが、正にファーストガンダムアムロララァの関係まんまです。

人によっては浅いと思う人もいるかもしれないですが、個人的にはこれらを含めてフリット編はそれなりに楽しめました。

第二部アセム

第一部は本当に何か手探りな感じがあり、ある意味中途半端な感じはありましたが、第二部のアセム編からは開き直ったのか、ある意味従来のガンダムらしさがあまり感じられない内容になっています。

wikiをみるとどうも第一部があまり評判が良くなかったからテコ入れしたそうです)

第二部はそれまでのガンダムシリーズには珍しく、学園もの的な雰囲気から物語が始まります。そこにスパイとして転入してきた敵のゼハートと主人公アセムが出会い、親交を築いていく様が描かれます。

さらにアセムだけでなく、第二部のヒロインで後にアセムと結婚するロマリーも絡んできたりで結構学園もののノリを出してきます。

その後、卒業後に軍隊に入隊したアセムは前戦争で活躍した偉大な父親であるフリットの息子ということで、周りから嫉妬の目で見られたり、敵対する事になったゼハートやゼハートを気にかけるロマリーなど人間関係で悩んだり、Xラウンダーとしての適性が全くない事でパイロットとして負い目を感じたりします。

第二部はこれまでのガンダムシリーズらしさを薄めて、ライバルキャラの登場やアセムの心情やそれを取り巻く人間関係が上手く描かれています。

さらにパイロットとして悩むアセムに対しても第一部から登場していたウルフがアセムを導いてくれるので、らしさは薄いですが話が面白かったです。

第三部キオ編と第四部三世代編

第二部まではツッコミどころはありますが、子供向けに作っているガンダムだと思えばそれなりに面白かったです。

ですが問題は第三部と第四部でしょうか。

何でしょうか最後締めなければいけないというところがあるからなのか、何か駆け足的な感があり、さらにはその内容にも「うーん?」と思ってしまうような事が多かったです。

その辺の私が「うーん?」と思ったところを挙げてみたいと思います。

キャラクターの魅力が薄い

第三部・第四部に限らずですが、どうも第三部と四部のキャラ描写が特に薄いと感じました。

例えばディーバのクルーたち(というよりも艦長

ディーバのクルー達は寄せ集め的に集められた面々なわけですが、よくある話では寄せ集めでも、個人個人は実は何かしらの技能みたいなものがあって、それらが徐々にまとまっていくみたいな話が結構あると思うのですが、ここではそう言う事は特になく、皆んな極々普通な感じでした。

特に艦長に関しては、フリット爺ちゃんが才能はあると目を掛けているようなんですが、それが発揮されるのは一度だけで、その後も結局はフリット爺ちゃんに良いように扱われている感じでした。

次にそのフリット爺ちゃんです。

第一部の主人公フリットがお爺ちゃんになって出てくる訳ですが、何とも頭の固い頑固ジジイ的になっています。

フリットに関しては第一部はあまり印象のない主人公でしたが、第二部では優秀な指揮官になって一部以上に活躍していたように思うのですが、最後で頑固ジジイになってしまったので、フリット=頑固ジジイみたいな印象になってしまいました。

最後に主人公キオです。

キオに関しては最後の主人公なので、Xラウンダーの能力も高く世界を救う救世主的な主人公にしたかったのかな?と何か作り手側の都合で作られた主人公という印象です。

キオは一度ヴェイガンに捕まって敵の本拠地に連れて行かれます。

そこでヴェイガンの人々の現状を知り、さらにそこでディーンとルウという兄妹に出会いルウと悲しい別れを経験します。

こういった経験により、敵の実情を知って今までの自分の認識を改めるというのは、物語として割と良くあることだと思います。

気になったのはその後のキオの行動と描写です。

その後、キオは敵のモビルスーツコクピットを狙わず、敵のパイロットを助けるような戦い方をするようになります。

大人からしたら何と甘っちょろい行動だという感じですが、子供向けアニメの主人公ですからこれはこれでありだとは思います。

こういう描写で子供からしたら「パイロット殺さないでキオは優しい」とか「殺さないで倒すキオは凄い」と感じるでしょうから。

ただここで大人の私が気になったのは、キオが敵のパイロットを殺さないのに、一方で味方のパイロット達がドンドン死んでいくのが気になりました。

最終決戦なので敵味方問わず死んでいくのはどのアニメでも良くある事なので、普通なら特に気にならないのですが、AGEではキオは敵を殺さず、それこそ仇のような敵すら殺さないのに、味方のパイロットがドンドン死んでいく事は一切気にしないのかと。

敵にはそこまで徹底して情けをかけた戦い方をするならば、味方にも同じように助ける為の描写があっても良かったのではと思ってしまいました。

しかもそれらの味方パイロットが死んだ時にキオが一切気にするような描写がないのはどうなのかと。

個人的にですが、こういった描写のせいで、キオはただの我儘な子供にしか見えなかったですね。

キオをそういう「優しくて凄いパイロット」にしたいのならば、敵だけでなく味方も救うくらいのスーパーパイロット振りをみせてくれた方がいっそ清々しかったのですが。

終盤の畳みかけるような唐突な展開

とにかく終盤の展開は唐突な展開が多かった気がします。

まずジラード・スプリガンという人物。

この人は元は連邦軍でXラウンダーとしてテストパイロットのような事をしていたのですが、ある事故をキッカケにヴェイガンに寝返ります。

その裏切るキッカケの出来事は結構重い話で裏切る事も納得が出来るのですが、そのエピソードを含めてたった一度の戦闘で退場します。

結構掘り下げていくと面白そうなキャラなのになんか勿体無い感じがしました。

続いてディーンという少年。

この少年はキオがヴェイガンにつかまった際に出会った兄妹の兄です。

このお兄ちゃんなんとパイロット適性があって突如戦争に参加します。

まあ参戦してキオと戦場で会うというのは物語としてあると思うのですが、この子もあっという間に退場します。

どうしたゼハート。

続いて第二部から登場している敵側のメインキャラ・ゼハートです。

ゼハートは今作において唯一といって良い、敵の中でキャラの立っている人物です。

そんな優良・優秀キャラのゼハートですが、最後は味方キャラを犠牲にしてまで撃墜しようとしたガンダムを撃ち漏らした事に愕然として、怒りに任せて出撃して、アセムと戦い戦死します。

今までの優等生キャラはどうしたんだと思わんばかりの最後でした。

何の為に出てきた?ゼラ・ギンス

ゼラはヴェイガンの首領イゼルカントのクローン人間です。

イゼルカントの後継的な感じで作られていたはずが、急遽戦場にパイロットとして出撃し、暴走した挙句にキオによって撃墜されるも、そのキオによって助けられます。

でその後特に何も描写なし・・・

そして極め付けはヴェイガンの首領イゼルカント。

最後キオに人類を任せたと言って病死します。

最後に「戦争したかったわけではない」的な事を言って死んでいきますが、いやいや100年の間にどれだけの人が犠牲になったのかと。

とにかく終盤の展開は今紹介した人物だけでなく、他にもこれで終わりみたいなのが一杯でした。

正直最後の方は着いていくので精一杯でした。

ガンダムAGEを改めて観直したわけですが、色々と中途半端だなと感じる作品でした。

3世代にわたる物語を描くという試みは良いですが、やはりそのせいでキャラの描写が不足している感があり、どうもどのキャラにも感情移入出来なかったですし、主人公以外のキャラは名前すら満足に覚えるのも難しかったです。(正直殆どのキャラは観ただけでは覚えてないです)

因みにですが面白いと思った第二部の主人公のアセムとゼハートを中心に再編成したOVAが出ていてそっちも観ましたが、そっちの方が纏まっていて観やすかったです。

これはやはり第二部が面白いと思った視聴者が多かったからなのでしょうか。


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ガンダムAGEはストーリーや設定自体はそこまで悪くないと思うのですが、前述のようにキャラ描写の不足や子供向けなのに大人にも媚びてる感じなのも中途半端感を強くしていると感じました。

一層の事、子供向けならGガンダムのように思いっきり振り切ってしまうように作った方が私のような大人の視聴者も納得したのではと、そんな風に思うガンダムでした。