彼方のアストラ
今回はマンガの彼方のアストラを紹介します。
彼方のアストラは作者は篠原健太先生で少年ジャンププラスに連載されていました。
彼方のアストラのあらすじ
「大自然の中、生徒だけで5日間を過ごす」という惑星キャンプの目的地で、突如現れた謎の球体に吸い込まれ生徒9人が宇宙空間に投げ出されてしまう。
その宇宙空間で運よく宇宙船を発見し帰還をしようとするも、何と投げ出された宇宙空間は自分たちの星から5012光年も離れた距離にいて、しかも食料なども3日分しかないという状況にあり絶望する。しかし一気に帰れずとも食料などを補充しながら5つの星を渡って帰還するという方法を考え出す。
メンバー全員で協力していこうとするが、そんな中、何者かの手によって宇宙船の通信機が壊されるという事件が。
果たして無事にメンバー全員自分たちの星に帰れるのか、また遭難事故を故意に引き起こした犯人は誰なのか、犯人をみつけ無事に帰還する事が出来るのか。
彼方のアストラはそんなSF冒険ミステリーマンガです。
私の好きな要素が全て詰め込まれている作品
彼方のアストラは一言で言うと、私の好きな要素が全て詰め込まれているような作品でした。
私は少年ジャンプで育った人間なので、所謂、友情・努力・勝利といった要素があるマンガは好きですし、さらにミステリーも好きです。
彼方のアストラはそれらの要素が実に上手くまとまっている作品でした。
何でしょうか、本当に見事な構成力といいましょうか、良く全5巻でまとめたなあと感心しますし、面白くて一気に読み終わってしまいました。
見事な伏線回収
彼方のアストラのどこが凄いかという話になると、大体出てくるのは伏線回収が凄いという話になると思います。
確かに終盤の伏線回収は見事ですし、感心します。
その伏線回収も単に誰が犯人かの謎だけでなく、何故少年少女達が事件に巻き込まれてしまったのかなど、一つの謎から全てが繋がっていく構成は本当に見事です。
全ての謎が分かった時の驚きと気持ちが晴れ晴れとする感覚は実に気持ち良かったです。
伏線回収は凄いけど
まだ未読の方に最初に言っておきたいのは、彼方のアストラを伏線回収が凄いという評判からミステリー要素の強いマンガだと思わない方が良いです。
一応最初の方に、宇宙船のメンバーの中に犯人がいるというのを出してきますが、その後も犯人探しのような話が続くのかというと殆ど出てきません。
最初にミステリー要素の強いマンガだと思って読んでいると、恐らく最初の方は肩透かしを喰らうと思います。
むしろ最初の方はザ少年マンガのような展開で少年少女達の成長がメインに描かれていきます。
なので彼方のアストラを紹介する際は、「伏線回収が凄いマンガ」とかいう紹介ではなく、「少年マンガとして完成度が高い」という紹介をして欲しいですね。
確かに終盤の怒涛の伏線回収は凄いんですけど、ホントそこだけじゃないんですよ、彼方のアストラは。
私が昔から読んでいた少年マンガらしく、主人公だけでなく、周りのキャラクターも成長していく姿を見せてくれますし、ロードムービーのような冒険譚あり、恋愛話がちょっとあったり、更に適度なコメディを織り交ぜてくれてるので、物凄く読みやすかったですし、少年マンガを読んでるなあという安心感がありました。
これが全5巻でまとまっているのが本当に凄いですね。
彼方のアストラは少年マンガの要素が全て詰まっているような作品でありながら、実に上手くまとまっていて、私のようなおじさんのマンガ読みにも非常に読みやすい作品でした。
