あしたのジョー
今回紹介するのはマンガのあしたのジョーです。
あしたのジョーは原作高森朝雄先生(梶原一騎)、作画ちばてつや先生によるボクシングマンガです。
週刊少年マガジンに連載されていました。
初めて単行本をコンプリートした作品
あしたのジョーですが私が初めて買ったマンガであり、初めて単行本全巻コンプリートした作品でもあります。
世代としては私が生まれる前の作品ですから当然リアルタイム世代ではありません。
読むキッカケはアニメの再放送ですね。
多分アニメを観たのが幼稚園とか小学校1年生とかだったと思います。
ちょっとネタバレ
小学校1年生くらいなのであしたのジョーの根本的な部分に惹かれた訳ではなく、単純に主人公の矢吹丈のカッコ良さに惹かれて観てましたね。
とにかくこの頃はジョーだけが好きみたいな感じだったので、ジョーが力石に負けたのもショックでしたし、最後のホセ戦も絶対に勝つと思って読んでいたら負けてしまってさらに最後はエッという感じで終わったのでかなりショックでしたね。
最後のホセ戦は判定だった訳ですが、子供心に納得がいかずに、意味もないのにホセとジョーどっちが多くパンチを当ててたか単行本の絵を見て数えましたから。
それと子供ながらにあしたのジョーを観てネジリン棒やパラシュート部隊をやられると思うと絶対に鑑別所や少年院には行きたくないと思いましたね。
真っ白に燃え尽きる
ある程度大人になって読み返すと、小学生の時に感じたカッコ良さだけでなく、マンガとしての面白さとジョーや力石の内面的なカッコ良さも分かるようになって、新たな面白さが発見出来て、さらに好きになりましたね。
ジョーと力石の友情や、一つの事にここまで入り込んでいく姿はカッコ良いを通り越して圧倒されます。
大人になってあしたのジョーのマンガとアニメを改めて観て、子供の時には何気なく観てた場面でグッと来たのが、ジョーと紀ちゃんが一緒に出掛けた時の場面ですね。まあ有名な場面ですね。
セリフちょいネタバレです。
ジョーに対して紀ちゃんが「同じ年頃の青年が海や山に青春を謳歌しているのに、矢吹くんはリングという檻の中で血だらけになって殴り合うだけの生活」「しかも体はどんどん大きくなろうとしているのに体重を抑える為に食べたいものも食べず、飲みたいものも飲まず」「惨めだ、悲惨だ」とジョーに言います。
それに対してジョーが「ボクシングが好きだからやってるんだ」「紀ちゃんの言う青春を謳歌するってこととちょっと違うかもしれないが、燃えるような充実感を何度も味わってきたよ血だらけのリングの上でさ」「そこらにあるブスブスとくすぶりながら不完全燃焼してるのとは訳が違う」「ほんの瞬間にせよまぶしいほどに真っ赤に燃え上がるんだ」「そして後には真っ白な灰だけが残る」「燃えカスなんか残りやしない真っ白な灰だけだ」と完全燃焼して真っ白に燃え尽きたいと言い放ちます。
それを聞いた紀ちゃんは「私ついていけそうにない」と言ってジョーと別れます。
ここの場面はアニメの影響も大きいですが非常に印象に残っていて、アニメでは毎回この場面を観ると鳥肌立って震えます。
この場面は最終回にも繋がってくるような重要な場面ですが他にもここでジョーに対して恋心を抱いていた紀ちゃんがジョーを諦めて違う方向に大人になっていくようなそんな場面でもあります。
私は小学校時代から葉子よりも紀ちゃん派でした。
とにかく白木葉子は小学生には良く分からなかったです。
(大人になっても良く分からないですが)
しかも最後はジョーを好きになっているし。
それに引き替え紀ちゃんは分かりやすい行動や表情をしてくれるのが良かったです。
それ故に紀ちゃんが途中退場のような形で出番がなくなっていくのはちょっと寂しかったですし、西との結婚式でのジョーのスピーチの後の表情と髪型はちょっとショックでしたね。
不朽の名作あしたのジョー。
私は世代としてはかなり下の世代ですが当時読んでめちゃくちゃ好きになりましたし、大人なって読んだらさらに深い所まで分かるようになり更に惹かれました。
今では絵柄や時代背景が古いのでちょっと難しい部分もありますが、読んだら必ず何か登場人物達や梶原先生、ちばてつや先生の熱量を感じる事が出来ると思うので、まだ読んだ事ないアニメも観たことないという方は是非アニメでも良いので観ていただければと思います。