ザ・ファブル
今回はマンガのザ・ファブルを紹介します。
ザファブルは週刊ヤングマガジンで第1部が2019年まで連載されていたマンガです。現在は第2部が連載開始しています。作者は南勝久先生です。
マンガも古いのばかり紹介するよりも多少新しいものも紹介しようかなと思います。
ただマンガに限らずですが物語物は最後まで完結しないと中々評価難しいと思ってるので、新しい作品を紹介するとしても完結している作品になるかなと思います。
ザ・ファブルとは
簡単にザファブルのあらすじを説明しますと、ある伝説的な強さの殺し屋が正体を暴かれないようにと組織のボスから「一年間誰も殺さずに一般人として暮らせ」と言われて、組織と古い付き合いのある暴力団の庇護の元で一般人として暮らし始めるというお話です。
一般人として暮らし始めますが、暴力団庇護の元でなので、まあ平穏に暮らせるはずもなく、本人の意思に反して事件に巻き込まれていくという感じです。
圧倒的な強さの主人公
主人公の佐藤明(偽名)は幼少時から殺し屋として訓練を受けて卓越した殺しの技術を身につけています。
だからと言って殺しを好んで行う事はなく、あくまで仕事(プロ)として殺しをするだけで、普段の性格は温厚でむしろ純粋といっていい青年です。
そんな明ですが劇中では圧倒的な強さを見せつけてくれます。
こういったバイオレンスが入っている作品ですと少なからず主人公が苦戦してからの逆転劇があったり、ライバルといえるような強敵がいたりするものですが、ザファブルでは一切ありません。とにかく明は強いです。
そう言われると主人公が強過ぎて何か面白くないのではないかと思われる方もいると思いますが、ザファブルの面白さはバトルが中心ではないのでご安心ください。
むしろこの圧倒的な強さを見ることが面白いのです。
明の魅力は強さだけでなく、普段の性格も魅力的です。ちょっと変わってるところはありますが、温厚で純粋な感じが出ているので是非友達になりたいなあと思わせてくれる主人公です。
相棒も魅力的
明には佐藤洋子(偽名)という相棒がいます。
一般人として過ごす為に明とは兄妹という事になってますが、もちろん血の繋がりはありません。
洋子も明ほどではないにしても組織によって訓練されて並の男では敵わないくらいの格闘技術などを身につけています。その中でも洋子は記憶力がズバ抜けています。
そして何と言っても洋子の1番の凄いところはお酒にめっぽう強いところです。
明は一応、一般人の生活をしようとアルバイトをしますが、洋子はニートな生活を送っていて昼間からお酒を飲んで生活しています。
そんな暇を持て余している生活を送っていますが、たまに男を誘って外に出てお酒を飲みに行く事があります。
男と一緒ですが洋子の目的は男を酔い潰して、その時の男の行動を観察するのが目的でそれを酒の肴にしています。
この洋子の外飲み回が面白いです。
美人なのにこの時ばかりは悪い顔して楽しんでます。
明はちょっと普通の人と違う感覚がありますが、洋子はどちらかというと常識人です。
その辺の明と洋子の掛け合いも面白さの一つです。
脇を固める人物も魅力的
ザファブルですが明達の周りの人物も魅力的です。
組の若頭の海老原若頭
最初は殺し屋の明に対して嫌悪感を持ってましたが、徐々にそういった気持ちは氷解して最終的には明達を信頼するようになります。
明を尊敬して先生と呼ぶヤクザのクロちゃん
明の驚異的な殺しの技術を目の当たりにして明を尊敬して明を先生と呼んでいます。
明と明以外の人に対する接し方のギャップが面白いです。
明のアルバイト先のデザイン会社の従業員のミサキちゃん
家族の借金を返す為にアルバイトを掛け持ちしている頑張り屋の女性。
色々と過去があり事件に巻き込まれます。
明達の正体は知りませんが、明と洋子にとって1番大切な友人。
明のアルバイト先のデザイン会社の田高田社長
厳しいが面倒見が良く大人な男性。酒好き。
明の真面目な仕事振りと味のあるイラストを見て明を気に入ってくれています。
裏のない性格と面倒見が良いので明と洋子からも慕われています。
他にもいますがこの4人が明達にとって非常に重要な人物です。
裏の世界で生きてきた明達にとって、この4人との会話が落ち着いた普通の日常を感じさせてくれるものになっています。(海老原若頭とはそうでもないですが)
中でもミサキちゃん・社長・明・洋子の4人で過ごすクリスマスパーティーのエピソードはかなりグッとくるものがあります。
個人的にザファブルのエピソードの中でもかなり好きなエピソードです。
この4人、特にミサキちゃんと社長がいる事によってただのバイオレンス漫画ではない面白さと魅力を引き出してくれています。
以上がザファブルの魅力です。
ザファブルは岡田准一さん主演で実写映画化もされています。
パート1は私も観ましたが、実写映画の方はアクション映画としては面白かったです。
実写映画化という事で、ある程度はやむを得ないと思いますが、映画の方はかなりエンターテイメント性が増した作りになっています。
登場人物が皆んな美形であったり、明のバトルシーンも明が苦戦したりします。
アクション映画としては迫力があって面白かったですが、原作好きな人にとっては「これがザファブルか」と言われるとちょっと違う感じがするのではないでしょうか。
映画だけ観てザファブルってこういう話なんだと思って原作を読んでいない方は是非原作の漫画の方も読んでいただきたいです。
映画とはまったく違う魅力を味わえると思います。むしろ原作読んでと声を大にして言いたいです。
ザファブルは現在第2部がヤンマガで連載中ですが第1部の方は既にキレイに完結しているのでまだ読んだ事がない方は是非読んでみてください。