装甲騎兵ボトムズ
今回紹介するのはアニメの装甲騎兵ボトムズです。
1983年からテレビ東京系で放映されたサンサライズ制作の高橋良輔氏が原作・監督のロボットアニメです。
ボトムズの思い出
装甲騎兵ボトムズですがダグラムの後ですがボトムズは観てました。
ただ観てたといってもストーリーはあまり記憶になく、どちらかというとロボットのカッコ良さが強く記憶に残ってます。
放送開始当初はロボットアニメで主人公が乗るロボットは量産機とは違うオンリーワンのロボットじゃないとと思って観てましたが、観ていくうちにスコープドッグがめちゃくちゃカッコ良いと思うようになりました。
これは自分の精神年齢が上がって量産機のカッコ良さみたいなものを感じるようになったのもあると思いますが、今みてもスコープドッグのメカニカルな部分とシンプルなカッコ良さは他のロボットでは感じることがないほど完成度が高かったからなのかと思います。
ボトムズはプラモデルも買いましたが、プラモ以上に記憶にあるのはガムのおまけについてたオマケです。
これがガムのオマケとは思えないくらい出来が良かったという記憶があり全種類集めるくらい好きでした。
キリコの物語
ボトムズですが主人公キリコの物語となっています。
主人公なので当たり前なのですが、他のアニメやマンガなどでは主人公以外にもスポットがあたって脇役のエピソードが語られる事は良くあります。
しかしボトムズに関してはとにかくキリコ中心でキリコ有りきで話が進んでいきます。
そしてもう一つボトムズが他のロボットアニメなどと違うところはキリコが最初から優秀なパイロットで軍人であるというところです。
じゃあ他のアニメ主人公のように成長しないのかというとそういう訳でもなく、ちゃんとキリコも成長していきます。
ただその成長の仕方がかなり特異ですが。
キリコの成長
ここで簡単に冒頭のあらすじを説明しますと、キリコはある特殊作戦に参加している際に軍が密かに開発していたPS(パーフェクトソルジャー)を見てしまうのです。(キリコ自身は何か知らない)
そのせいで軍からは拷問にかけられかろうじて脱出しますが、その後も命を狙われるというのが冒頭のあらすじとなっています。
ボトムズはキリコが訪れた場所での出来事で○○編といった具合に話が分かれています。
そこでキリコの変化を順を追ってみていきます。ネタバレ含みます。
ウド編
ここではキリコはPSについて知っていると思われ命を狙われます。そういう状況もあって、助けられて協力をしてくれる仲間達(ゴート、バニラ、ココナン)に対しても今一つ心を開かない感じで誰も信じてないような雰囲気が出てます。
さらには任務で見たPS(キリコはフィアナと呼びます)と再び出会いお互いに何か惹かれあいます。
一方、敵からはこの時点ではキリコはPSを知っているただの元兵士みたいな認識でしかありません。
クメン編
クメン編ではキリコは傭兵として雇われています。そんな中でウドで出会った3人(ゴート、バニラ、ココナン)と再開して、傭兵仲間も出来、ウド編に比べ3人とも壁がなくなった感じがあり、傭兵仲間とも腹を割って話すような事もあり人間らしさが出てきてます。
そしてフィアナとも再会しフィアナを敵から連れ出すくらいに恋愛感情を出してきます。
敵からはこの時点ではPS(フィアナ)を惑わす邪魔な存在という認識になっています。
サンサ編
サンサ編では最初フィアナとのラブラブな雰囲気やキリコの純朴さが見られますが、キリコが元レッドショルダーという最も知られたくない、最も忘れたい過去を掘り返されクメン編で取り戻した人間らしさがまた失われてウド編以上に孤独感が出ています。
そして敵からもただの兵士ではなく、PSと同等の兵士だという認識に変わっていきます。
クエント編
最後のクエント編ではキリコの生い立ちに迫っていきます。ここではキリコはただの人ではなくなっています。最終的にはキリコは人である事を選んだのですが神にもっとも近い存在になってます。敵からはそれまではPS(フィアナ)のオマケみたいな感じだったのが、ここでは完全に一目置かれる存在になっていてキリコの存在が非常に大きくなっています。
こんな感じでキリコも物語上で成長(変化)しています。
まあ普通のロボットアニメの成長物語ではないですね。かなり独特な感じです。
キリコとフィアナの純愛物語
ボトムズでさらに目立つお話といえばキリコとフィアナの純愛物語ではないでしょうか。
キリコもフィアナもお互いによって恋愛感情という人間らしさを手に入れる事が出来たので、恋愛部分が目立つのは当然だと思います。
ただこの恋愛感情に関してですが当時小学生だった私には正直よく分からなかったです。
何が分からなかったというと何で唐突に2人とも恋愛感情を意識しだしたのかが分からなかったです。
フィアナは一応途中で説明があるのでまだ分かりますが、キリコが何故?という感じです。
最後まで観るとそれも仕組まれた事だというのが説明されますが、小学生の時に最初に観た時は本当に???でした。
これだとまだガンダムにおけるアムロとララァのニュータイプ同士の共感の方が小学生にとっては分かりやすかったです。
改めて観ても正直最後まで観ないと謎ではありますが、途中ではいかに戦争だけの男のキリコがフィアナを愛しているかが分かるエピソードがふんだんにあるので納得は出来ます。
名曲中の名曲
最後に私の中でボトムズといえばオープニングとエンディングテーマです。
作詞は高橋監督ですが、歌っているのはあの織田哲郎さんです。
オープニングは「炎のさだめ」というタイトルでまさにキリコの事を歌っている歌詞でとにかくカッコ良いです。
そしてエンディングは「いつもあなたが」というタイトルで曲とともに、雨の中スコープドッグのコクピットに佇むフィアナの絵がとても印象的です。
この2曲ですが今でも聴いてます。
とくにエンディングの「いつもあなたが」は個人的にアニソンの中でも1・2位を争うくらい好きです。
じゃあもう1曲はと言われても咄嗟に思い浮かばないですが、とにかく今でも当たり前のように聴くくらい好きな曲です。
装甲騎兵ボトムズですが当時は内容をあまり覚えておらずどちらかと言うとメカのカッコ良さばかりが印象に残ってますが、大人になって観るとキリコのフィアナへの純愛がかなり気になりました。
「お前どんだけフィアナが好きなんだよ」と。
硬派な内容にみえて実は恋愛物語というそんな異色のロボットアニメの装甲騎兵ボトムズ面白いです。