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バジリスク~甲賀忍法帖~


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バジリスク甲賀忍法帖

今回はマンガのバジリスク甲賀忍法帖~を紹介します。

バジリスク甲賀忍法帖~は原作は山田風太郎先生の「甲賀忍法帖」。作画はせがわまさき先生です。

あらすじ

甲賀卍谷と伊賀鍔隠れに潜む一族は、服部半蔵の統制下、両門争闘の禁制により辛うじて和平を保っていたが、元は数百年、互いに憎悪を抱くほどの敵同士だった。

そんな中、甲賀の首領甲賀弾正の孫・弦之助と伊賀の頭目お幻の孫・朧は恋仲にあり、両家の縁組がすめば永きに亘った甲賀と伊賀の確執が解けるかと思われた。

しかし慶長19年、徳川家康と半蔵は甲賀と伊賀にある使命を与える。

それは10人ずつ代表を選び最後まで生き延びた者が託された巻物を家康の前に持ち帰るという使命。

これは徳川三代将軍を決める為の代理戦争であり、甲賀が勝てば国千代が、伊賀が勝てば竹千代が将軍になるという。

これにより甲賀と伊賀の一時の平和な時間は終わりを告げるのでした。

時代劇ロミオとジュリエット

バジリスクですが、内容はロミオとジュリエットです。

ちょっとあらすじ読んでいただいただけでも、恋仲だった二人がお互いの家柄・勢力の争いによって引き裂かれるという、ロミオとジュリエット的なお話というのがお分かりいただけると思います。(私はロミオとジュリエットの話を詳しく知りませんが)

ただバジリスクに関しては恋仲の二人以外は全く分かりあう事がないのが特徴でもあります。

家康から忍術対決を言われた直後から、いきなり殺し合いが始まります。

それからは待ってましたと言わんばかりに殺し合いが始まってドンドン人が死んでいくので、余程甲賀と伊賀の憎しみが深い事が分かります。

こんな感じで出会っては殺し合いみたいな展開が続くので、話が進んでいくのが早いです。

単行本の巻数が全5巻というのでもお分かりいただけると思いますが、とにかく展開が早く一気に読み進める事が出来るのが良いです。

異様な忍術のオンパレード

バジリスクは時代劇忍者マンガなのですが、登場人物達が使う忍術がとにかく普通ではないです。

忍者マンガというとナルトや今だとアンダーニンジャなどありますが、これらの忍者マンガに出てくる忍術に比べてもバジリスクに出てくる忍術は異様です。

忍術というと己の肉体を駆使して体現するものというイメージがありますが、バジリスクでは何かちょっと違う印象があります。

己の肉体を駆使するというのはその通りなのですが、それ以前に生まれ持った特殊体質を使っているというイメージが強いのです。

具体的に何人か上げますと

まず地虫十兵衛という人物。

地虫は何と四肢(手足)がないというまず見た目が異形の忍者です。

四肢がないので普段は駕籠に乗って移動しているのですが、急場の際には腹が蛇腹のようになり蛇のように動いて並の忍者よりも早く移動出来ます。

地虫はとにかくその見た目のインパクトが凄いです。

次も見た目のインパクトが強い忍者を上げますと

雨夜陣五郎

雨夜は普段の見た目は中年の爺さんなんですが、その体質が異常です。

身体全体がナメクジのように塩に溶けて、体を小さく縮める事が出来、更に水に浸かると元に戻るという体質になっています。

他にも蛭のように吸い付き肌と口から血を吸い取る忍者がいたり、女忍者で情欲いわゆるエッチな事に身を任せる時に吐息が猛毒を帯びるために、抱いた相手は毒で死に至るというとんでもない忍者までいます。

抱いた相手を毒で殺すってもうそれは男にしか効かないじゃんとツッコミたくなります。

こんな感じでバジリスクに出てくる忍者達は忍術というよりも、どちらかというと生まれ持った特異体質によって体得した術を使うという忍者が多いです。

とにかく異様な忍術のオンパレードなので、見た目と術の不気味さみたいなものに惹かれて読んでしまいます。

こんな異様な忍術使いの中にあって、主人公の弦之助が使う瞳術は地味な印象です。

ただその効果は凄まじく、作中でも最も注意すべき術とされています。

そして何と言っても弦之助が瞳術を使う時の画がせがわ先生の画力もありカッコ良いんです。

バジリスクはちょっと異色な忍術を使う忍者達の対決と、その中にあって純愛をつらぬく主人公とヒロインの悲恋を描いた傑作時代劇マンガです。