瀬尾公治先生原作のアニメを観ました
今回はマンガ家の瀬尾公治先生原作のアニメを何本か観たのでその感想になります。
特に瀬尾先生の作品を観てみようと意気込んで観たわけではなく、涼風を観たらその後にオススメで順番に上がってきたので、立て続けに観たという感じです。
ちなみに全作品原作は読んでないです。すいません。
それでは最初に涼風から。
涼風
涼風は2004年から始まっている作品だそうです。
それもあってかストーリーとか設定が古典的な感じを受けました。
主人公がヒロインに一目惚れするも、ヒロインの方は過去に好きだった人(主人公に似てる)が死んでしまい、同じような気持ちになりたくないという事から恋愛に臆病になっていて特に想い人に似ているからか主人公に対しては冷たい態度をとってしまうという。
一方で主人公は同級生の中に過去に主人公と出会っていて、ずっと好きだったという女子がいてという、ラブストーリーによくある設定が盛り込まれています。
私はおじさんなので逆にこういう古典的なラブストーリーは観ていて安心出来る感じで良かったです。
ただ主人公とヒロインに関してはかなり最後までモヤモヤさせられる感じで、今一つ感情移入出来なかったです。
アニメは最後一応はまとまって終わっていましたが、原作の方はそれ以降の話もあるそうで、ちょっとそれ以降のあらすじをネットで見てみたら、何か続きの方が面白そうだと思ってしまいました。
君のいる町
こちらは率直な感想は展開が早いという印象でした。
こちらも原作は読んでいないので原作マンガでの進行がどんなものか知らないですが、アニメはとにかく展開早くて無駄なシーンがないと思えるくらいでした。
逆にそのおかげで中弛みせずに観れたという感じです。
君のいる町はコメディはなく殆どラブストーリーという内容でした。
そしてこの作品で1番印象に残ったのは主人公だけでなくヒロインも中々のダメヒロインだというところです。
ラブコメでは男の主人公があっちこっちに気持ちがフラフラしているダメ男が多いですが、今作の主人公は一途は一途なのですがヒロインによるアプローチに結局は耐えられずに付き合っていた他の女子を泣かせます。
君のいる町は先程言った通りコメディではなく結構シリアスなので、この辺りの主人公を取り巻く周りの女子の気持ちや攻防は見入ってしまいます。
それ故に主人公とヒロインの気持ちをハッキリさせない態度は中々のダメっぷりに見えて、他の人物が振り回されている感じがあり、シリアス故に負けヒロインに感情移入すると結構きついなあと感じます。
君のいる町もアニメは途中までという事でネットでその後の展開を確認しましたが、この後も色々とありそうなので気になりますが、原作マンガを読むかどうかは悩むところです。
個人的には結構アニメ部分の話は面白かったので原作も読んでみたいと思いましたが、全27巻もあるという事なのでちょっとなあという感じです。
風夏
次に観たのは風夏です。
風夏も原作は読んでいないので分からないですが、こちらもアニメは展開が早いと感じました。
ただ君のいる町と違って、この展開の早さがあんまり良い方にいってない気がしました。
その辺のお話をさせてもらうと、まずは主人公とヒロインの気持ちの変化が早いと感じました。
風夏の主人公とヒロインは幼なじみとかでなく、街で偶然出会うのが初対面なのですが、その出会いはラブコメに良くあるような初対面印象最悪パターンの出会いでした。
そんなマイナスの感情から徐々に気持ちが変化していくのがラブコメあるあるの展開だと思うのですが、風夏はその辺りの変化の描写がアニメだと薄く感じました。
何かいつの間にか仲良くなっていつの間にか嫉妬するようになってるみたいな。
そして今作において重要な要素としてバンドを組んで音楽をやるというのがあります。
このバンド描写も浅いというか薄いと感じました。
主人公以外のメンバーは楽器経験者なのである程度弾けるという前提がありますが、主人公はベース初心者なのに結構短い期間で人前で弾いても問題ないようなレベルになっていたりします。
バンドものじゃなくラブコメなのでバンド描写が少ないのは良いとは思うのですが、何かちょっと気になっちゃいました。
で風夏もアニメは途中で終わっているようなので、またまたネットでその後の話をチェックしたのですが、そこで衝撃の事実が・・・
これ結構なネタバレなのでマンガを読む予定の方はここからは読まないでください。
アニメの第10話でヒロインの風夏がトラックに轢かれそうになるシーンがあるのですが、原作ではどうやらここでヒロインの風夏がトラックにはねられて死亡するらしいのです。
噓でしょ・・
アニメの方はそこまでハマらなかったのでアニメ視聴後は原作にもそこまで興味沸きませんでしたが、この衝撃の展開を聞いてからは原作にかなり興味が湧いてきました。
これ連載時の反応は知りませんが、風夏に思い入れがあった当時の中高生達はショック受けたのではないでしょうか。
ヒロインが死亡って・・・
wikiでこの展開に関するお話が載ってましたが、当初は死亡させる予定はなく記憶喪失になって主人公の歌によって記憶を取り戻すという予定だったそうですが、打ち合わせをすすめていくうちに「先の展開が読めてしまう」という事で苦渋の決断で死亡退場させたようです。
個人的にはこれってどうなのとちょっと思ってしまいました。
読者に先の展開が予想出来てしまうから殺す予定のなかったキャラを殺すって・・・
別に展開が読めても良いのではと思いますし、その上でそこまでに持っていく展開を面白く見せるのが編集者や作者の腕の見せ所なのでは。
読者の想像の上をいく展開にしたいからと無闇にキャラクターを退場させるのは正直あまり好きではないです。
そのキャラに思い入れがあった読者がどれだけショックを受けることか・・
しかも死亡した風夏ですが最初に紹介した涼風の主人公とヒロインとの間に生まれた子供だとか。何か作者的にも凄い思い入れありそうなキャラなんですけど。
女神のカフェテラス
最後は女神のカフェテラスです。
こちらは時代の流れからかハーレム系のラブコメになっています。
この女神のカフェテラスは面白かったです。
5人のヒロインもそれぞれの特色があって良いのですが、女神のカフェテラスは主人公の隼が魅力があって良いですね。
これは私の個人的な印象ですが、ラブコメの主人公の男子ですがどうも印象の薄い主人公が多い気がします。
私は作品のストーリーも重要だと思いますがキャラクターに感情移入出来るかどうかが結構大きなウェイトを占めているので、キャラに魅力を感じるかどうかは重要です。
ただラブコメの場合は主人公よりもヒロイン側(特に複数ヒロインが出るやつ)の方が重要だと思うので、主人公の印象が薄くても平気だったりします。
正直何でこの主人公がこんなにモテるんだと感じる主人公が多いです。
ですが今作の主人公の隼くんは個人的にモテるのも納得出来るくらいの特徴と魅力を感じるキャラなのが良いですね。
これまでラブコメ作品を色々と観てきましたが、パッと印象に残ってる男性主人公は?と考えると俺ガイルの八幡と女神のカフェテラスの隼くらいしかバッと出てこないです。
女神のカフェテラスはまだ途中ですが現時点ではそれくらい印象に残る主人公です。
ちなみに話は変わりますがヒロイン側の話をしますと、私は結構負けヒロインに感情移入する事が多いです。
別に狙ってるわけではないのですが、推しになる子はことごとく負けヒロインになる傾向にあります。
例えば今回紹介した瀬尾先生の作品でも涼風ではヒロインの名前がタイトルになっているので絶対他の子とくっつく事はあり得ないのは分かってはいるのですが、ヒロインの涼風よりも主人公の最初の恋人である萌果(ほのか)の方に感情移入しましたし、君のいる町でもヒロインの柚希よりもヒロインの義妹の懍(りん)が気になったり、風夏でもアニメ内ではあまり出番がない同じバンドのギターの沙羅がキャラや見た目的にも好きだったりと、主人公と縁がないキャラに惹かれる傾向がありました。
ちなみにまだ連載中の女神のカフェテラスでは紅葉(あかね)が今の所私の推しになっています。
同じく紅葉推しの方々すいません。
(まだ負けヒロインと確定したわけではないですが)
女神のカフェテラスですが、アニメが面白かったのと、ちょうどアニメが観終わった時に電子書籍がセールをやっていたので、勢いで現在発売中の単行本を全巻買ってしまいました。
マンガはこれから読みます。
それとアニメの第二期も近々放送されるようでそっちも楽しみにしています。
特に意図して瀬尾先生原作のアニメを観たかった訳ではないのですが、面白かったので立て続けに観てしまいました。
何か時代時代のラブストーリーの傾向の違いみたいなのも感じて面白かったです。