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カラオケ行こ!


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カラオケ行こ!

今回紹介するのはマンガのカラオケ行こ!です。

カラオケ行こ!を読むキッカケですが、うちの奥さんが作者の和山先生のファンでして、奥さんにしては珍しく自分で和山先生の他の作品の「夢中さ、君に。」や「女の園の星」とかも紙の単行本で買っていて、当然「カラオケ行こ!」も紙の単行本で買っていました。

で家に単行本があったので読んでみたという感じです。

和山先生のセンス

私が感じたカラオケ行こ!の面白さですが、「ありそうでなさそう」な逆に「ないだろうけどあったらどうだろう」といったちょっと紙一重の部分に面白さを感じました。

まず冒頭から、ヤクザがカラオケ大会というのもまずないだろうと思うけど、もしかしたら中にはカラオケ大会やるような組もあるかもしれないとか、さらに負けたくないからといって中学生に指導を頼むというのもまずないでしょう。

もし歌が上手くなりたいという話を作るなら、劇中でヤクザの狂児のアニキがヤマハ音楽教室に通ってというのがありましたが、普通はまずそれを考えてそこから物語を作りそうなものですが。

音楽教室通ってそこで出会った女性の先生とラブコメ展開になるとか、私のような一般人はそんな安易な物語を考えてしまいます。

ですが和山先生はそんな一般人でも考えつくような話にせず、中学生に教えてもらうという、まあないでしょうという話にします。

中学生という年代にしたのは高校生とか大学生とかもう少し大人にしてしまうと、生々しい感じがしてBL的な雰囲気が強くなってしまうからでしょうか。

どちらにしても中学生でしかもまだ声変わりしていないというのが重要だったのかなと思います。

さらにヤクザの狂児の持ち歌が「紅」って。

明らかに普通の成人男性じゃキーが高くて上手く歌えないだろう選曲なのも先生のセンスを感じます。

こんな感じでカラオケ行こ!には和山先生の何でそれをチョイスするのというセンスをめちゃくちゃ感じました。

ツッコミながら読む

以前のマンガの紹介記事で、私はキャラに感情移入して読む事が多いと書きましたが、カラオケ行こ!ではそういった読み方は出来なかったです。

聡美くんは中学生ですし、私は合唱部でもなければ中学時代に変声期の悩みなんかも皆無でしたので、流石に感情移入するのは難しいです。

一方、狂児の方も「紅」は好きな歌ですが、聞くだけでカラオケで上手く歌いたいという悩みもないですからね。

狂児の性格とか行動はカッコ良いとは思っても、中々感情移入するのは難しいです。

こういった感情移入せずに客観的に読んでいる作品だと、あまり引っかかるところがなく、すんなり読んでしまって印象が薄くなる事がありますが、カラオケ行こ!は感情移入は難しいですが別の読み方が出来たので面白かったです。

それは出てくるエピソードにツッコミながら読むという読み方です。

これは先程お話しした和山先生の選び取るセンスに繋がる事ですが、何かある度に「何でだよ」と思わずツッコんで読んでました。

最初のヤクザが中学生にというのは読む前にどういう話か聞いてたので、そこは軽くスルーしましたが(それでもやっぱり何で?とは思いましたが)、狂児の持ち歌が「紅」というのを読んだ瞬間「何でだよ」とツッコんでましたね。

最後も「えっ」と思ってちょっと悲しい気持ちで聡美くんの「紅」を聴いていたら、オチでやっぱり「何だよ」となったので本当に最初から最後までツッコミながら読んでました。

作中でも聡美くんが毒舌キャラでツッコんでたので、そこも面白かったです。

カラオケ行こ!は私にとってはフリートークの上手い芸人さんのちょっとした話を誇張して面白くしているのをツッコみながらテレビを観ているそんな感覚のマンガでした。