無敵鋼人ダイターン3
今回紹介するのはアニメの無敵鋼人ダイターン3です。
ダイターン3はザンボット3と同じく富野由悠季監督の作品で、リアル路線でシリアスだったザンボット3とは一転してギャグやコメディ要素が多く、それでいてちょっと大人な雰囲気の作品です。
見た目は大人中身はコメディ
ダイターン3の特徴として前作ザンボット3とは打って変わって、全編にわたって明るい雰囲気の作品になってます。
さらにダイターン3はメインキャラクター達が1人を除いて全員大人なところもこれまでのスーパーロボットアニメとはちょっと趣きが違っています。
そのせいもあってか子供の頃に観た時は、主人公の破嵐万丈はもちろんですが、ヒロインであり相棒のようなビューティとレイカが物凄く大人ぽい女性に見えてドキドキしてた記憶があります。
そんな絵柄は大人ぽいキャラ達がコメディタッチに描かれて話が進んでいくところがダイターン3の面白いところです。
中身はコメディでも設定は近未来的でハード
話はほぼ全編に渡ってコメディタッチですが根本にある設定はかなりハードな感じです。
ダイターン3の敵はメガノイドというサイボーグなのですが、メガノイドを作ったのは主人公・破嵐万丈の父親で、そもそもが火星での開拓作業をさせる為に作られたサイボーグです。さらに父親は母親と兄までサイボーグにしてしまいます。(母・兄は万丈を脱出させる為犠牲になった)そのうちメガノイドが自我に目覚めて我々は人類よりも優れていると思い込み暴走して人類全員メガノイドにしてしまおうと反乱を起こして地球に攻めてくるというお話です。
今では「人類が作ったロボットやアンドロイドが暴走して人類を滅亡させる為に反乱を起こす」という設定は結構見ますが、ダイターン3の放映当時に映像化してるのは結構早いのではないでしょうか。ダイターン3の放映開始は1978年です。
私はそこまでSFに詳しくないですし、年齢も40後半なので、ダイターン3以前のSF事情の知識は殆どないのそれ以降の話になる事はご容赦ください。
例えば映像化作品だと似たような設定で私が思い浮かぶのは映画のブレードランナー やターミネーター が思い浮かびます。
ブレードランナーは原作があってそれはダイターン3よりも前ですが、映画公開は1982年でターミネーターが1984年です。
もっとも日本だとサイボーグ009 や新造人間キャシャーン なんかがさらに前から存在するのですが。
ダイターン3は話の進行はコメディタッチに進んでいくので忘れがちですが、結構元の設定はハードです。
万丈自身も普段はおちゃらけている伊達男ですが、メガノイドや父親の事になると態度を一変させます。
子供の頃は中々気付かないところですが、大人になって観ると、こういうところが一本芯が通っている感じが見えて万丈がよりカッコ良く見えますし、話もただのコメディではない感じになるので話に入っていけました。
後の富野作品の面影を感じる
ザンボット3ではガンダムの面影を感じましたが、ダイターン3でもザンボット3程ではないですが後の富野作品の面影を感じました。
それは重戦機エルガイムです。
コメディタッチの話の進行とか、ビューティとレイカが万丈の為に競い合っているところは、エルガイムのアムとレッシーを彷彿させました。
まあこんな風に感じのは私だけかもしれませんが。
ダイターン3はザンボット3程のドラマ性はありませんが、映画の007のような大人な雰囲気や毎回ダイターン3になった時の決めゼリフなどエンターテイメント性が非常に高い作品になっています。
ザンボット3のように真剣に観てないと置いて行かれる感じはなく、どちらかと言うと
気楽に観る事が出来るので、皆さんも観てみては如何でしょうか。